kiwi traffic jam

音楽とか映画とか 

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・海と毒薬を読んだ。

以下、感想文。

 

・これは、、、

・別に本を読む方でもないけど、小説というジャンルを超えて久しぶりに衝撃的な(面白さ?)だった

 

・全体的に漂う日本人しかわからない嫌な感じな日本の閉塞感(ボラード病みたいな感じ)のイントロダクションから舐めてかかってたら一気に引っ込まれた。

・出張の行きと帰りで一気に読み終えたが、

行きの新幹線でグロさというより緊迫感がヤバすぎて、2回くらい休憩を挟んだ。バッグにすこししまって、飛び出して出ている本の表紙からオーラが出てた。読んでいるというより向き合ってる気にさせる本で、続きを読むのに勇気がいった。

・グロいところはちょっと飛ばし飛ばし読んだけど、肺を切り取られて衰弱していく実験体を見て、主人公が追い詰められて、自分の存在価値を問う話だと思ったら、オペのシーンが少なくてそこはよかった。

・主人公のモブキャラとみせかけて終盤に主役の座を奪う「戸田」の幼少期の優等生の独白については、子供時代によく感じた罪の意識について、今になってすごく思い出させてくれるパートだった。(君たちはどう生きるかは全編こんな感じだった) 子供の頃は1日1時間しかTVゲームをすることが出来なかったが、母親に隠れて2時間してしまった時のどうしようもない恐れが、全て大人になるとその恐れがない怖さを知った。

今はバリバリ仕事上では物事を優位に進めるためには、情報を出さない(ある意味嘘をついている)ことを何もためらいもないしている為、この件は考えさせられた。上司に教えてもらったやり方だから、時代が違っていたら人を殺すサイドの人間だった気がする。

・この物語のテーマは無宗教である日本人の罪の意識と聞いて、なるほどと思った。外人は戦争時は無宗教の日本人を恐れたのかも知れない。人を殺さない神というストッパーがないから。自分は宗教について全く触れてこなかったため、倫理観は親と子供の時に読んだ絵本とかしかない。でも子供の時に悪いことをした時は自分で感覚的にわかる。今の自分はその感覚が鈍ってる気がする。

 

よくわからなくなってきたので終わります。